平成15年6月の株主総会後取締役会で社長就任となり、思っても居なかった社長業へ真剣に取り組もうという思いからの翌7月よりの創新塾34期入塾という慌ただしい開始であった。
そこから15ヶ月間の出来事は会社の出来事と塾で取り上げるテーマが同時並行的進行をする(勿論私自身の意識が、起きる事柄に対処する課程の中で作られ動くという意味での事だが)状況であった。
専務時代から、今の我が社にとって必要なものは「ディスクローズ」であり「権限委譲」であり、それをもって閉塞状況を打破し新生ジャストへの道が開けると訴えて来たこともあり、中堅社員の自立性獲得、向上意欲の増進は急務でかつ必要最低限の要素であったしこれは今も変わらない。
しかし変化に敏感なのは若い社員であり、中間管理職は既成の観念から抜け難く、急激な組織・体制変更もやむを得ないところであったが為に反動も大きかったと思われる。
既に在った創業社長の作られた「七つの精神」を基にした理念、明確化できたヴィジョンが我が社の方向性を明示し、いわばこの内的危機を克服するに大いに役立ったと言える。
今は社の歴史上初めての中期計画策定に取り掛かり、当初は無謀かとも思った全社員参加型計画作りの作業も各社員(全社員ではないが)の自主性が現れ始め面白いものとなって来た。
私一人(副社長と二人)で出来る事はそれなりに有ったかとは思うものの、これ程に迷わず明快に出来たかと言えば決してなく、「済」と多くが塗りつぶされた要処理一覧表を見る度に塾と34期メンバーのおかげさまと感じ入る。
厳しい過当競争の中、これに打ち勝つ営業基盤・業務処理の仕組み作り、効果的な組織・体制作り、営業力・社員総合力の育成と公開を含めた資本の安定という大きな二つの課題達成には道を歩み始めたばかりである。しかしながら、これら課題解決に不可欠で最重要な要素は会社の風土であると強く考えており、その風土変革の兆しは今そこかしこに顕れて来たと感じられる。
未だ多くの問題・課題を抱えてはいるが、進むべき道筋は見えてきたと思え、この事にとても感謝しています。